2021年4月8日木曜日

デザインたくさん、台湾の10元硬貨

現在、台湾で一般的に流通している10元硬貨は以下の2種類が存在します。

左が民國99年(2010年)まで発行された旧デザイン、右が民國100年(2011年)以降から発行されている現行デザインです。

裏面の人物は旧デザインは蔣介石(蔣中正)、新デザインは國父こと孫文です。

現行デザインは傾ける向きによって「民安」と「國泰」の文字が、0の円の内側は台灣(中華民國)の国花である梅の花と台湾本島のシルエットが浮かび上がります。
(カメラでの撮影が難しいので下記リンクを参照)

新臺幣拾圓 - 中央造幣廠 | 新臺幣拾圓
https://www.cmc.gov.tw/Product/Detail/4AF6DAAAA620493E9065F5EB66BE20DB

なお、台湾の10元硬貨は上記2つ以外にも民國90~100年の間を中心に一般流通扱いの記念硬貨が多数発行され、稀に財布に紛れ込むことがあります。
その中で筆者が手にしたのがこれ。

中央造幣廠 | 蔣渭水先生紀念流通拾圓硬幣
https://www.cmc.gov.tw/Product/Detail/A84DF3EC0614433897C182FDB322AB5F

基本的なデザインは新デザインですが、10圓の0が大きく上の文字が「國泰民安」と「風調雨順」になっています。

前者の意味は「国家が安泰であれば民は平穏である」。後者は「丁度よい風と雨は豊作と安定をもたらす」といった意味がある模様。
「風調雨順」は「國泰民安」に繋がるとも読めますね。

裏面の肖像は「蔣渭水」、日治時期に公民権運動で活躍した人物で、現在の台湾の民主化に繋がる偉人とされているようです。

また、上記以外にも流通性記念10元硬貨は民國80年~100年の間に上記も含めて6種類も発行されたようです。
蔣渭水デザイン以外はデザインが大きく異なることと発行時期がかなり前なので、現在では目にする機会はまずないと思われます。

中央造幣廠 | 紀念性流通幣
https://www.cmc.gov.tw/Product/List/PST01D02

ちなみにこれらを含む10元硬貨は全て現行流通貨幣扱いで、銅75%鎳(ニッケル)25%、直径26mm、重量7.5gなので自動販売機も通ります(摩耗したものは稀によく弾かれることも…)
但し、記念硬貨はデザインが大きく異なっているものは店舗等の対面取引では変造を嫌って受け取りを渋られる場合があります。

関連リンク

中央造幣廠 | 流通幣
https://www.cmc.gov.tw/Product/List/PST01D01

流通硬幣
https://www.cbc.gov.tw/public/data/issue/money/a1/t04.htm

蔣渭水 - Wikipedia
繁體中文:https://zh.wikipedia.org/zh-tw/蔣渭水
日本語:https://ja.wikipedia.org/wiki/蔣渭水

蒋渭水記念公園 | 台北観光サイト
https://www.travel.taipei/ja/media/audio-guide/details/297

国泰民安の意味 - 中国語辞書 - Weblio日中中日辞典
https://cjjc.weblio.jp/content/国泰民安

風調雨順 - 教育百科
https://pedia.cloud.edu.tw/Entry/Detail/?title=風調雨順

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