2020年4月11日土曜日

台湾で見かける「U CARD」というクレジットサイン

台湾の店頭でよく見かける中国信託銀行のクレジットサインのステッカー

台湾のお店などのクレジットカードサインで見かけることがある「U CARD」というロゴ。
台湾発祥の国際ブランドなんて聞いたこともないし、気になるのでちょっと調べてみました。

收單業務 | 財團法人聯合信用卡處理中心全球資訊網
https://www.nccc.com.tw/wps/wcm/connect/zh/home/BusinessOperations/BusinessIntroduction/AcquiringBusiness

歴史沿革を見ると、台湾内で共通利用できるブランドとして立ち上げられたもので、民國73年(1984年)発足当時の組織は「聯合簽帳卡處理中心」でした。
簽帳卡は意味合い的にデビットカードの方が近いのですが、民國77年に「聯合信用卡」にブランド名を改めたとのこと。

ちなみに台湾ではカード発行会社(主に銀行)単位で加盟店契約を行っているところが現在でもそれなりにあり、2019年9月の訪台時に確認できたところでは全家便利商店(FamilyMart)や全聯福利中心(PXmart)は特定の銀行が発行したカードしか利用できません。
こういった事態を防ぐために共通ブランドの存在は結構重要なのです。

成り立ちとしてはJCB(設立時:日本クレジットビューロー)、UC(ユニオンクレジット)、バンクカード辺りが近いでしょうか。
そのJCBカードは近年、台湾の多くの銀行と提携したおかげで台湾でクレジット決済が可能な店舗ではだいたい使えるようになっています。
(臺灣銀行など一部非提携の金融機関は存在するため、こういった銀行の加盟店ではJCBは使えない)

現在はU CARDの業務というよりも、日本で言うところのCAFISやCARDNETといいた決済処理センターとしての業務が中心のようです。
非接触決済やQRコード決済などの新しい決済手段の対応や導入なども行っているとか。

カード券面の例 財團法人聯合信用卡處理中心 特約商店作業手冊のPDFより

ただ、下記リンクの卡優新聞網の2006年の記事によると近年はVISA・Mastercard・前述のJCBの国際ブランドが主流になっており、U CARDとしてのブランドはほとんど機能していないようです。

本土信用卡U Card 無力挽回頹勢|卡優新聞網
https://www.cardu.com.tw/news/detail.php?nt_pk=4&ns_pk=1037

ちなみに2009年には銀聯と提携、下記リンクの科技新報の記事によると2018/4よりDiscoverと大來(Diners Club)の国際カードの受け入れを開始したようです。
今後は、海外からの旅行者需要に合わせて他国の独自ブランドの受け入れも視野に入れているとか。

聯卡自有支付卡品牌擬明年上線,國外也能刷 | TechNews 科技新報
https://technews.tw/2018/08/01/nccc-wz-dfs-u-card/

 

関連リンク

財團法人聯合信用卡處理中心全球資訊網
https://www.nccc.com.tw/wps/wcm/connect/zh/home

聯合信用卡處理中心 - 維基百科
https://zh.wikipedia.org/wiki/聯合信用卡處理中心

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